声の響かせ方

こんにちは。 講師のRitsukoです。

前回のブログ「腹式呼吸」の回で予告しました通り、今回は、

声を響かせるコツについてお伝えしたいと思います。

 

声を「響かせる」とは

声が小さい声量が無いとお悩みの方は、とても多いですよね。
しかし、むやみに間違った発声で大きな声を出し続けたり歌い続けてしまうと、喉をつぶし翌日にはガラガラの声になってしまいます。よく、選挙活動をされてる政治家の方なども当選発表される頃には、とても可哀相な声になっている方が沢山いらっしゃいますよね。 あの方達にも教えて差し上げたいです。声を届けたいのでしたら、大声で怒鳴るのではなく、響かせるという事を。

声に限らず、音を響かせるためのまず第一条件は、

空間を作ることです。

空間がないとどんな音も響きません。
例えば、手をたたくというだけの事でも、適当にぺちぺちと叩くのと、手の平に少し窪みを作り、窪みによってできた空間を使って手を叩くと軽い力でもパンッといい響きの音が出ます。 楽器ももちろんそうです。
ギターなどの弦楽器も、あの丸みを帯びた空洞のボディが弦の振動に寄って発した音を響かせ、美しい音色になるのです。

共鳴とは

 

歌の場合は体が楽器。「空間」をつかって響かせる

まずは声帯が振動し、振動で発生した音を口の中や喉、鼻腔、などで共鳴します。
共鳴すると 倍音(ばいおん) が生まれます。
人の体には、多くの共鳴腔(きょうめいくう ※響くための空間)があります。
共鳴腔とは、体の中にある、声が反響する空洞部分の事です。

3つの主な共鳴腔

  • 咽頭腔(いんとうくう):声帯の上
    共鳴腔として一番最初に機能する最も大事な共鳴腔。
  • 口腔(こうくう):口の中
    二番目に大事な共鳴腔。目で見やすくコントロールし易い。
  • 鼻腔(びくう):鼻の空間
    高音 ナ行、マ行 ンの音を使う際に共鳴させます。

共鳴くう

” 倍音とは・・・
鳴っている音以外の、人の耳には聞きとれない音。倍音がどう鳴っているかで音色が変わります。倍音が多い声は明るく通り、倍音の少ない声は丸くぼやっとしたこもった声になります。共鳴は倍音の量によって決まり、美しく豊な声は倍音が多いと言われています。

 

鏡を見ながら「咽頭腔」と「口腔」に空間を作ってみよう

  • 舌は下の歯に軽く触れるような位置で力を抜く。
  • 舌の奥を下げる。(風邪の時お医者さんにヘラで押し下げられる所)
  • 口蓋垂(こうがいすいーのどちんこ)を引き上げるようにし、奥の壁まで見えるように開く。
  • 開いたり閉じたりしてコントロールする。

のどの開け閉め

どうでしょう?できましたか?
最初からできた方はなかなか優秀です。知識としては知らなくとも、声が響いている方はすぐにできる方が多いです。しかし、大抵の方は、舌の奥が上がってしまったり、引っ込んでしまったり舌先が泳いでしまい、口腔と咽頭の空間を狭くしてしまうので、まずは舌に力を入れずに軽い生あくびをする感じにすると開きやすくなります。(注!大あくびは力が入り過ぎます)毎日朝晩の歯磨きの時に喉の奥を開く練習をしているとだんだんコントロールできるようになります。

難しくて出来ない!という方。

心配しなくても大丈夫です。
咽頭腔がうまく開けないという方も、まず一番空間を作り易い「口腔の空間」を作りましょう。
口の中にゆで卵を入れつぶさないようにイメージして全ての言葉を発音発声します。ゆで卵がイメージしにくい方は、「オ」の発音をしている状態を維持しながら全ての言葉を発音してみましょう。響かせるためには、発音する音の母音をいかに広くとるかが重要です。息を吸う時に素早くこのポジションを作って準備しましょう。
口腔と咽頭腔はつながっていますので、口腔の奥を広くとっていると少しづつ咽頭腔も開いてきます。焦らずに練習しましょう。

それでは、やっとここで声を出す事ができます。声を出すためにはまず腹式呼吸で吸います。腹式呼吸に自信のない方は前回のブログを参照してください。
さて、ここで疑問が生まれます。

発声の時の呼吸は 鼻から?口から?

正解を先を言うと、歌う時は口と鼻両方から吸いましょう。
でも腹式呼吸のレッスンでは鼻から吸うように言われたと思う方もいるかもしれませんね。

◯鼻から吸う事の利点:喉に空気が当たらないため喉に優しい。鼻から吸う方が腹式呼吸のコツをつかみ安い方が多い。声を出さずにロングブレスなど腹式呼吸だけをトレーニングする時は鼻から吸うと良いでしょう。

◯口から吸う(鼻から同時含む)事の利点:口から吸う事で空気の通り道を作るため舌が下がりやすく口の中の空間が広くなり、素早く言葉を準備できます。鼻から吸うよりたくさんの息を音をたてずに速やかに吸える。喉の奥に軽く風が当たるように吸ってみましょう。

さて、今度こそ声を出していきます。

低音域 を響かせてみましょう

ウーと低い声で発声してみましょう。
咽頭が下がり喉が開きやすい発声です。
特に咽頭腔を意識してみましょう。
声を深くしふくらみがでます。胸やのど仏を触ってビリビリ共鳴しているのを感じてみましょう。

 

中音域 を響かせてみましょう

アーと力を抜いて発声しましょう。
この母音は喉と舌を緩めます。口腔も広くとり易い発音です。
特に口腔を意識してみましょう。

 

ハミング をしてみましょう

ンーと口を閉じて、鼻腔を響かせてみましょう。

 

高音域 を響かせてみましょう

イーと母音は高周波数の共鳴を増幅しやすい発音です。
咽頭腔、口腔、鼻腔 全てを意識して発声してみましょう。

3つに共鳴腔は別々に響くのではなく3つをバランス良く響かせます。
同じ発音、同じ音でも鼻腔をよく響かせてみたり、口腔、咽頭腔の共鳴バランスを変化させて色々な音色を出すのもとても良いトレーニングです。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。
音を響かせる。共鳴させるというのはとても奥が深いので、難しくなりすぎずわかり易さを心がけてみました。
大事な事は、

  • 音を響かせるには空間が必要
  • 咽頭腔、口腔、鼻腔をバランスよく響かせコントロールする

共鳴腔を広くとり響かせるのにはコツもあり、トレーニングをすればどなたでも響く声が手に入ります。

声が響くと、歌が上手になるだけではなく、会社のプレゼンの時でも、コンパの自己紹介の時にでも、遠くにいる子供を叱る時にでも(笑)、相手の耳に届きやすく、何より声の印象はその方の印象を大きく左右します。そして響く豊かな声の方は、年を重ねてもいつまでも若々しく見えますね。

あなたも響く声を手に入れてみませんか?

この記事を書いた人

ritsuko
ritsuko
ボーカル、ソングライティング、弾語りの講師を担当しています。
それぞれの上手くなるキッカケは千差万別。一人一人の弱点を見極めてわかりやすく丁寧な指導を心がけています。また、レッスンは教える方も教えられる方も楽しくないと!そのためにはその方の良い所を見つけて好きになる事が一番。上手にしてあげたいと思うと、ついついしつこく指導してしまう事も・・。でもそれも愛なのでお許しを。